『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』の運用実績を米国株式インデックスファンドのライバルと比較してみました。
比較の対象は、大型株から小型株まで幅広くカバーした『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))です。
実質的な投資対象である米バンガード社のETF(VOOとVTI)の年間平均リターンも確認しています。
SBI・V・S&P500と楽天・全米株式の特徴
『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。実質的な投資先である「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」は507銘柄を組み入れています(2021年7月末現在)。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.0938%程度です。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
実質的な投資先である「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」は大型株、中型株、小型株、合わせて3,876銘柄を組み入れています(2021年6月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は無期限です。
SBI・V・S&P500と楽天・全米株式の運用実績
下のチャートは後発の『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』設定来2年弱の期間で基準価額の推移(2019年9月26日~2021年9月3日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2021年9月3日現在)。
コロナ・ショック時の調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字、設定来騰落率は2年弱の数字です。
『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』に比べると、中小型株まで幅広くカバーした『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は良くも悪くも価格変動の度合いが若干大きめかもしれませんね。
・米国小型株のリベンジに乗る?景気回復に先行する特性に注目!(楽天証券トウシル)
新型コロナウイルスのワクチン普及による景気回復を見越して小型株の見直し買いの動きが見られる場面もありました。『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の取りこぼしのなさも魅力的に映ります。
2021年9月3日現在の純資産総額は『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』3,089.64億円(2019年9月26日設定)、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』3,519.38億円(2017年9月29日設定)です。
『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』の販売会社に初期のSBI証券のほかにauカブコム証券、SMBC日興証券、岡三オンライン証券、佐賀銀行、マネックス証券が追加されています。
・市場急落局面にみる「株式のチカラ」~これまでの米国株式を例に考える~(日興AM)
上記のチャートを見ると米国株式(S&P500)が強気相場と弱気相場を繰り返しながら成長してきたことがわかりますね。
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありませんが、長期目線で市場の動揺を乗り越えていけたらと思います。
投資対象VOOとVTIの年間平均リターン
『SBI・V・S&P500インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の年間平均リターン(米ドルベース)は下のグラフの通りです(2021年8月31日現在)。それぞれに優勢な時期・劣勢な時期はあっても、中小型株は時価総額が限定的なので長期では両者のリターンは僅差に落ち着きそうです。
バンガード日本撤退の影響は?
・バンガード日本撤退、日本の個人投資家への影響は?投資信託、ETFは大丈夫?(楽天証券トウシル)結論から申し上げると、現存するETFや投資信託については、現在と変わりなく今後も海外拠点にて運用が継続されるため、心配の必要はありません。
今回閉鎖が決まった日本拠点のバンガード・インベストメンツ・ジャパンには、元から運用拠点としての機能はなかったためです。
良質なコンテンツの豊富な日本語WEBサイトの閉鎖は残念ですが、バンガードの関連ファンドの運用に支障はないとのことです。
・金融商品取引業の廃業についてのお知らせ(バンガード)
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