『楽天・米国高配当株式』『楽天・全米株式』組入銘柄や実質コスト、運用実績、積立投資の成績を比較 投資対象の海外ETF「VYM」と「VTI」の年間平均リターンは?

2020年1月11日土曜日

米国株式

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『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』楽天・全米株式と比較・評価・解説

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設定から2年が経過した『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の特徴、実質コスト、運用実績を米国株式インデックスファンドの定番『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と比較してみました。

また両者の実質的な投資対象である「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」と「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の年間平均リターンも比べてみました。


楽天・米国高配当株式と楽天・全米株式の特徴

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(米国高配当株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の高配当銘柄を対象にした「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

投資対象指数に連動する「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」が実質的な投資先です。同ETFは大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組み入れています

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド 組入上位10銘柄(JPモルガン・チェース、ジョンソン・エンド・ジョンソン、プロクター・アンド・ギャンブルほか)
2019年10月末現在(同年11月末月報より)

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド 業種別構成比(金融、消費財、ヘルスケアほか)
楽天・米国好配当株式 業種別構成比
2019年10月末現在(同年11月末月報より)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

投資対象指数に連動する「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」が実質的な投資先です。同ETFは米国の大型株から小型株まで網羅しています。

楽天・全米株式インデックス・ファンド 組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コムほか)
2019年10月末現在(同年11月末月報より)

楽天・全米株式インデックス・ファンド 業種別構成比(テクノロジー、金融、消費者サービスほか)
楽天・全米株式 業種別構成比
2019年10月末現在(同年11月末月報より)

今回、取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間は、どちらも無期限です。


楽天・米国高配当株式と楽天・全米株式の実質コスト

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドと楽天・全米株式インデックス・ファンドの実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。

『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』はその他費用のうち印刷費用が0.061%もかかっています。投資信託の規模が小さいので諸経費の負担が重いのかもしれませんね。

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.344%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VYM 経費率0.06%)を加えています。

信託報酬以外の諸経費 0.152% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VYMの経費 0.060% = 0.344%

楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.225%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。

信託報酬以外の諸経費 0.063% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTIの経費 0.030% = 0.225%


楽天・米国高配当株式と楽天・全米株式の運用実績

下のチャートは、『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド設定来およそ2年間の基準価額の推移(2018年1月10日~2020年1月10日)を『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドと楽天・全米株式インデックス・ファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年1月10日~2020年1月10日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下記の通りです(2020年1月10日現在)。

下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は約2年間の数字です。

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドと楽天・全米株式インデックス・ファンドの騰落率
2020年1月10日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』(2018年1月10日設定)のほうが『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(2017年9月29日設定)より後発であることを考慮しても、純資産総額には36倍以上の大差がついています。

高配当株式に投資していながら配当をもらえないのは、やはり魅力が薄いということなのでしょうか。あるいは『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の場合は、つみたてNISAやiDeCoからの継続的な資金流入があることも差がついた一因かもしれませんね。

2018年の調整局面では『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』のほうが下落率が若干控えめでしたが、設定来の運用実績では『楽天・全米株式インデックス・ファンド』に対し劣後が目立ちます。


楽天・米国高配当株式と楽天・全米株式の積立投資の成績

下の表は、2018年1月から2019年12月現在までの2年間の積立投資の成績をまとめたものです。

毎月10日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。10日が休業日の場合は後ずれします。

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドと楽天・全米株式インデックス・ファンドの積立投資の成績
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

毎月1万円ずつ積み立てた場合、2019年12月30日現在、24万円の投資額に対して評価額は『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』が269,592円(+12.33%)、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』が276,952万円(+15.40%)です。

上記の期間では、積立投資の成績も『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが優勢でした。


実質的な投資対象VYMとVTIの年間平均リターン

『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の年間平均リターン(米ドルベース)は下記の通りです(2019年12月31日現在)。

VYMとVTIの年間平均リターン(米ドルベース)
2019年12月31日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

過去1年のリターンが大幅に上振れしているのは、2018年後半の調整局面のほぼ底を起点にした数字だからですね。

「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」は個別の高配当銘柄に投資する場合に比べ、幅広い業種の多数の銘柄(約400銘柄)に分散投資できるのが魅力ですよね。

外国株や海外ETFへの投資環境も少しずつ整備されてきているので、いずれもっと手軽に利用できるようになるかもしれないですね。


・ITmediaビジネス「マネックス、楽天証券、SBI証券が米株最低手数料いずれも廃止に

・SBI証券「米国ETF(9銘柄)買付手数料 実質無料ほか

・楽天証券「買付手数料無料 海外ETF




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