最近、一段と低コスト化の進むインデックスファンドの実質コストを確認してみました。
今回、取り上げるのは国内株式、先進国株式、米国株式、新興国株式、全世界株式、バランス(8資産均等型)です。
一般的なインデックスファンドの特徴
国内株式(TOPIX)インデックスファンドは、東京証券取引所第一部に上場されている全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。TOPIX(東証株価指数) 業種別構成比 2019年11月末現在 |
先進国株式インデックスファンドは、先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国で構成されています。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年11月末現在 |
米国株式(S&P500)インデックスファンドは、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
S&P500指数 業種別構成比 2019年11月末現在 |
新興国株式インデックスファンドは、新興国の株式市場を対象にした「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数はアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の26ヵ国で構成されています。
MSCIエマージング・マーケット・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年11月末現在 |
全世界株式インデックスファンドは、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は先進国と新興国を合せた49ヵ国で構成されています。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年11月末現在 |
バランスファンド(8資産均等型)は、世界の株式・債券・REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
バランスファンド(8資産均等型) 基本配分 |
インデックスファンド(「eMAXIS Slim」シリーズ)の実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています |
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
上記の数字は最新の信託報酬率を適用した推計による概算値であることに注意してください。
一般的に純資産総額が小さい設定直後は諸経費がかさみがちと言われています。設定から日が浅いファンドは、さらなる改善に期待したいです。
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』の実質コスト(年率 0.159%)は、第2期(2018年4月26日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.005% + 信託報酬 0.154% = 0.159%
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の実質コスト(年率 0.181%)は、第2期(2018年4月26日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に2019年12月27日引き下げ後の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.076% + 信託報酬 0.105%(※)= 0.181%
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額732.78億円(2019年12月19日時点)で計算
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コスト(年率 0.177%)は、第1期(2018年7月3日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.065% × (365日 ÷ 第1期の日数 297日)+ 信託報酬 0.097% = 0.177%
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス)』の実質コスト(年率 0.385%)は、第2期(2018年4月26日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.177% + 信託報酬 0.208% = 0.385%
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率 0.211%)は、第1期(2018年10月31日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.047% × (365日 ÷ 第1期の日数 177日)+ 信託報酬 0.114% = 0.211%
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コスト(年率 0.220%)は第2期(2018年4月26日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費に現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.066% + 信託報酬 0.154% = 0.220%
まとめ
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)、インデックスファンドの低コスト化、ネット証券のサービス向上など投資環境の整備が進んでいます。・金融庁NISA特設ウェブサイト
・国民年金基金連合会イデコ公式サイト
・SBI証券の無料化&プライスダウン
・楽天証券 投信定期売却サービス開始
今は100円から、あるいはポイントでも世界各国の資産へ投資ができるようになっています。せっかくのチャンスをうまく活かしたいですね。
少額から始められる積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。
・国内株式・先進国株式・新興国株式・8資産均等型の金融危機を含む過去15年間、毎月1万円の積立投資の成果(評価額)は?
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