実績比較『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』『iFreeレバレッジ S&P500』指数の数倍の値動きをめざすレバレッジ型の注意点とは?

2019年2月8日金曜日

投資信託の注意点 米国株式

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『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の運用実績をレバレッジ型ファンドと比較・評価・解説

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※ 記事を更新しました(2019年5月17日)。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の運用実績をレバレッジ型の『iFreeレバレッジ S&P500』と比較してみました。

iFreeレバレッジ S&P500』は日々の基準価額の値動きが「S&P500指数」(米ドルベース)の2倍程度になることをめざしたファンドです。

その注意点についても簡単にまとめてみました。




eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ほか特徴

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざします。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄
2019年4月末月報より

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10業種
2019年4月末月報より

iFreeレバレッジ S&P500』は日々の基準価額の値動きが「S&P500指数」(米ドルベース)の2倍程度になることをめざします。為替リスクを軽減するため為替ヘッジを行います。

株式の組入総額と株価指数先物取引の買建玉の時価総額の合計額が、原則として信託財産の純資産総額の2倍程度になるように調整します。

ファンドの保有期間が2日以上の場合の投資成果は、通常「2倍程度」にはなりません

レバレッジ型ファンドの注意点
出典:iFreeレバレッジ S&P500 交付目論見書9P

指数が上昇・下落をしながら動いた場合には、基準価額が押し下げられることになります

レバレッジ型ファンドの注意点
出典:iFreeレバレッジ S&P500 交付目論見書9P

レバレッジ型ファンドの注意点については下記の記事も参考にしてください。

指数横ばいでも損? レバレッジ型投信の値動きに迫る(NIKKEI STYLE マネー研究所)


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ほか費用

投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。どちらも年率(税抜)です。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
0.16%

iFreeレバレッジ S&P500
0.90%

『iFreeレバレッジ S&P500』のみ購入時手数料(上限 税抜2%)が設定されています。2019年5月17日現在、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券でも購入時手数料は無料ではありません。


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ほか運用実績

下のグラフは、基準価額の推移を後発の『iFreeレバレッジ S&P500』設定来(2018年8月31日~2019年5月16日)で比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とiFreeレバレッジ S&P500の基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年8月31日~2019年5月16日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年5月16日現在)。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とiFreeレバレッジ S&P500の騰落率
2019年5月16日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

軟調だった株式市場は反発していますが、貿易摩擦や景気減速への警戒感も根強いです。

過去8ヵ月の騰落率では『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』のほうが『iFreeレバレッジ S&P500』よりマイナス幅が控えめです。

もし、2018年12月25日の底で購入して2019年5月16日現在まで保有し続けることができたら『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は21.40%のプラス、『iFreeレバレッジ S&P500』は46.92%のプラス(購入時手数料を考慮すると44.76%のプラス)です。

逆に、『iFreeレバレッジ S&P500』を2018年10月上旬に購入して基準価額の下落に怖くなって2018年12月の底で売っていたなら、37.12%の損失(購入時手数料を考慮すると39.28%の損失)です。

上記の期間ではレバレッジ型ファンドを利用すると短期間で1,000万円が1,450万円弱になるかもしれない一方で、600万円ほどになってしまう可能性もあるというイメージでしょうか。


まとめ

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』も値動きが大きいですが、『iFreeレバレッジ S&P500』はさらに変動が激しいですね。

レバレッジ型ファンドは、一般的には時間の経過とともに指数とのかい離が拡大し減価する傾向にあるため長期保有には向かないと言われています。

反発局面でうまく利用できればとつい考えてしまいますが、後付けならともかく事前に売買のタイミングを予想して当てるのは容易ではないですよね。

下落局面でまだ下がるかもしれない落ちてくるナイフをつかみ、上昇局面で「反落に転じたら含み益が消えてなくなるかも」というジレンマを抱えながら適切な時期まで保有し続けられるかどうか。

多くの場合、購入時手数料を負担してまで割に合う賭けかというと疑問も残るでしょうか。

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