過熱感のある米国株式や米国を中心にした割高な先進国株式よりも、バリュエーションや経済成長力などの面から新興国株式のほうが魅力的とする見方もあるようです。
・ピクテ投信「新興国:市場の反転に備えよ」(PDF)
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』、『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』(愛称:雪だるま(新興国株式))、『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))の特徴と運用実績を先進国株式インデックスファンドと比較してみました。
新興国株式および先進国株式インデックスファンドの特徴
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、新興国の株式市場を対象にした「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.2079%以内です。
ベンチマークの指数は1,202銘柄を組み入れています(2019年10月末現在)。
MSCIエマージング・マーケット・インデックス 2019年10月末現在 |
『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)のベンチマークは「FTSE エマージング・インデックス」(円換算ベース)です。
一般的な新興国株式インデックスファンドに採用されているMSCIのエマージング指数と違い、FTSEでは韓国とポーランドは新興国ではなく先進国に区分されています。
運用管理費用(年率)は税込0.196%程度です。
「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF」(SCHE)を実質的な投資対象としています。同ETFは1,331銘柄を組み入れています(2019年11月15日現在)。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(SCHE) 2019年10月末月報より |
『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)のベンチマークは「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」(円換算ベース)です。
運用管理費用(年率)は税込0.252%程度です。
「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF」(VWO)を実質的な投資対象としています。同ETFは大型株から小型株まで5,062銘柄を組み入れています(2019年9月末現在)。
楽天・新興国株式インデックス・ファンド(VWO) 2019年9月末現在(同年10月末月報より) |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.10989%以内です。
ベンチマークの指数は1,328銘柄を組み入れています(2019年10月末現在)。
MSCIコクサイ・インデックス 2019年10月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。
新興国株式および先進国株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは、最後発の『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』設定来2年弱の期間(2017年12月6日~2019年11月15日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(2017年12月6日~2019年11月15日) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下記の通りです(2019年11月15日現在)。
「SBI設定来騰落率」は2017年12月6日~2019年11月15日の成績です。
2019年11月15日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
韓国が含まれていないなど組入国が一部異なる点には注意が必要ですが、『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』や『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』の運用成績は『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』に見劣りしていません。
・アセマネOne「出遅れセクター・地域の株価動向に注目」(PDF)
過熱気味の割高な市場から、出遅れていた割安な市場へと投資資金の流れが変わりつつあるのではないかといった指摘もあり、新興国株式市場の動向が注目されます。
もっとも米中貿易交渉の成り行き次第では再び警戒感が強まる恐れもあり、目先のニュースに慌てて資産配分を大きく変更すると痛い目に合わないとも限らないですよね。
新興国資産は良くも悪くも値動きが大きいですから、将来性に期待するにせよ少しずつ積み立てていくほうが無難かもしれないですね。
【楽天Kobo】臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話【電子書籍】[ 竹川美奈子 ]
【Amazon】はじめての積立て投資1年生 月1万円からコツコツはじめて増やせるしくみがわかる本【電子書籍】[ 竹内弘樹 ]
ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログ
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログ
ブログ村 米国株
米国株が話題のブログ
0 件のコメント:
コメントを投稿