米国株投信である『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』や『iFree NYダウ・インデックス』の運用実績を先進国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較対象は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』です。
米国株式(NYダウ)と外国株式の特徴は?
『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』と『iFree NYダウ・インデックス』は、米国を代表する主要30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2018年11月末月報より |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2018年11月末月報より |
2018年11月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は無期限です。
米国株式(NYダウ)と外国株式の費用は?
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税抜)です。『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』
0.500%
『iFree NYダウ・インデックス』
0.225%
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』
0.109%
先進国株式インデックスファンドという定番商品の強みか、運用管理費用は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』のほうが米国株式インデックスファンドより低廉です。
『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』のみ購入時手数料(税抜3%)や解約時の信託財産留保額(0.2%)が設定されています。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
米国株式(NYダウ)と外国株式の運用実績は?
下のグラフは過去およそ5年間(2013年12月末~2018年12月末)の基準価額の推移です。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『iFree NYダウ・インデックス』も含めた騰落率の比較は下の表の通りです。
2018年12月28日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
直近の株式市場は調整を余儀なくされていますが、過去5年の騰落率では『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』も『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』も大幅な黒字(プラス)になっています。
まとめ
過去5年の実績は先進国株式インデックスファンドより好調な米国株式(NYダウ)インデックスファンドですが、ベンチマークの指数はつみたてNISAでは指定インデックスには採用されていません。先進国株式や全世界株式インデックスファンド、あるいはバランスファンドなどで土台を固めたうえで、スパイスとして投資するなら有用そうなのに残念ですね。
長期・積立・分散投資を原則とするつみたてNISAでは、やはり分散の観点から難ありと見られたのでしょうか。
指定インデックス以外の投資信託でも一定の要件を満たせば、つみたてNISA対象商品に採用される可能性はあります。
『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』(※)は純資産総額50億円以上、設定から5年経過という要件は満たしているので運用会社が金融庁に届け出れば認められそうですが……。
※ つみたてNISA対象商品はノーロードであることも要件の一つですが、『世界経済インデックスファンド』のように目論見書に上限付きの購入時手数料が記載されていても、ノーロードで購入可能であれば認められるようです。
『SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン』は、『iFree NYダウ・インデックス』に比べると運用管理費用が割高なので、つみたてNISAに採用されても投資資金が集まりにくいでしょうか。
『iFree NYダウ・インデックス』は2016年9月8日設定です。これから弱気相場入りすると、5年経過する前に資金流入超の回数が3分の2以上という要件を満たすのが難しくなってしまうかもしれませんね。
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