第3期の運用報告書(PDF)が公表された『たわらノーロード NYダウ』の実質コストと運用実績を競合と比較してみました。
比較の対象は『iFree NYダウ・インデックス』、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』です。
たわらノーロード NYダウほか特徴
『たわらノーロード NYダウ』(アセマネOne)と『iFree NYダウ・インデックス』(大和投資信託)は、米国を代表する優良30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2019年11月末月報より |
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2019年11月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2019年10月末現在(同年11月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間は無期限です。
たわらノーロード NYダウほか実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています |
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は最新の信託報酬率を適用した推計による概算値であることに注意してください。
『たわらノーロード NYダウ』は『iFree NYダウ・インデックス』に比べると売買委託手数料やその他費用(特に保管費用)がかさんでいます。
『たわらノーロード NYダウ』の実質コスト(年率 0.378%)は、第3期(2018年10月13日~2019年10月15日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.132% × (365日 ÷ 第3期の日数 368日)+ 信託報酬 0.2475% = 0.378%
『iFree NYダウ・インデックス』の実質コスト(年率 0.278%)は、第3期(2018年9月8日~2019年9月9日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.031% × (365日 ÷ 第3期の日数 367日)+ 信託報酬 0.2475% = 0.278%
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コスト(年率 0.177%)は、第1期(2018年7月3日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.065% ×(365日 ÷ 第1期の日数 297日)+ 信託報酬 0.0968% = 0.177%
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.225%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。
信託報酬以外の諸経費 0.063% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTIの経費 0.03% = 0.225%
たわらノーロード NYダウほか運用実績
下のチャートは後発の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』設定来1年5ヵ月半強の期間(2018年7月3日~2019年12月20日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。『iFree NYダウ・インデックス』は『たわらノーロード NYダウ』の影に隠れています。
基準価額の推移 2018年7月3日~2019年12月20日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年12月20日現在)。
調整局面の下落率は2018年10月2日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は後発の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』設定来1年5ヵ月半強の数字です。
2019年12月20日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
調整局面の下落率を除き、『たわらノーロード NYダウ』の騰落率は僅差ですが『iFree NYダウ・インデックス』を下回っています。純資産総額が伸び悩んでいて諸経費がかさんでいることも一因でしょうか。
また過去の1年の騰落率では、ベンチマークの異なる『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』や『楽天・全米株式インデックス・ファンド』に対して劣後が目立っています。
NYダウ連動型のインデックスファンドは組入銘柄数が30銘柄と限られているため、個別銘柄の影響が大きくなりがちです。組入比率1位のボーイングの株価は事故の影響で低迷しています。
【楽天Kobo】半値になっても儲かる「つみたて投資」【電子書籍】[ 星野泰平 ]
【Amazon】10年後のGAFAを探せ 世界を変える100社【電子書籍】
ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログ
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログ
ブログ村 米国株
米国株が話題のブログ
0 件のコメント:
コメントを投稿