直販だけでなく、ゆうちょ銀行や楽天証券(iDeCo)でも購入可能なセゾン投信の『セゾン資産形成の達人ファンド』の特徴や運用実績を先進国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS 先進国株式インデックス』、『つみたて先進国株式』(ゆうちょ銀行で購入可)、『たわらノーロード 先進国株式』(楽天証券のiDeCoでも購入可)、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天証券のiDeCoでも購入可)です。
アクティブ運用の『セゾン資産形成の達人ファンド』は「達人」と名乗るだけの実力はあるでしょうか?
セゾン資産形成の達人ファンドと先進国株式インデックスファンドの特徴
アクティブファンドの『セゾン資産形成の達人ファンド』(セゾン投信)は、投資対象ファンドを通じて海外及び日本の株式に幅広く分散投資します。株式市場の過熱により有望な投資先がないと判断した場合は、債券にも投資する場合があります。投資先ファンドの選定は企業分析をしっかり行っていること、長期的な視点で運用されていること、手数料が適正なことを条件としています。適格機関投資家限定のファンドにも投資しています。
2019年10月度運用レポート(PDF)によると、9つのファンドを通じて499銘柄(一部重複あり)を組み入れています。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込1.35%±0.2%程度です。購入時手数料はありません。解約時の信託財産留保額は0.1%です。
セゾン資産形成の達人ファンド 2019年9月末現在(10月度運用レポートより) |
『eMAXIS 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)、『つみたて先進国株式』(三菱UFJ国際投信)、『たわらノーロード 先進国株式』(アセットマネジメントOne)は、日本をのぞく先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動した投資成果をめざします。
2019年10月末現在、ベンチマークの指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国1,328銘柄を組み入れています。
運用管理費用(年率)は『eMAXIS 先進国株式インデックス』が税込0.66%。『つみたて先進国株式』が税込0.22%、『たわらノーロード 先進国株式』が税込0.10989%です。購入時手数料や信託財産留保額はありません。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比 2019年10月末現在 |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』(楽天投信投資顧問)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2019年10月末現在、ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国8,936銘柄を組み入れています。
運用管理費用(年率)は税込0.222%程度です。購入時手数料や信託財産留保額はありません。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年10月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は為替変動リスクを回避するための為替ヘッジを原則として行いません。信託期間は、すべて無期限です。
セゾン資産形成の達人ファンドほかコストと成績
下のチャートは『セゾン資産形成の達人ファンド』と先進国株式インデックスファンドの過去10年間の基準価額の推移(2009年11月16日~2019年11月14日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2009年11月16日~2019年11月14日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のチャートは『セゾン資産形成の達人ファンド』と全世界株式および先進国株式インデックスファンドの過去2年間の基準価額の推移(2017年11月15日~2019年11月14日)を比べたものです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年11月15日~2019年11月14日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年11月14日現在)。調整局面での下落率は2018年10月2日~同年12月25日の数字です。
2019年11月14日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『セゾン資産形成の達人ファンド』はファンド・オブ・ファンズ方式で二重に運用管理費用が掛かること、また市場平均以上の運用成績をめざすアクティブファンドを組み入れていることもあってコストは高めです。
過去10年の騰落率は世界的な金融緩和の恩恵もあり先進国株式インデックスファンドも非常に好調な成績でしたが、『セゾン資産形成の達人ファンド』はそれを上回る成績でした。「達人」と名乗るだけのことはあるようです。
ただし、過去1年、過去2年の騰落率では国内株式や新興国株式がさえないこともあり、先進国株式インデックスファンドをやや下回る成績になっています。
アクティブ運用の投資信託とはいえ、株式市場が荒れ模様のときは基準価額の大幅な調整もありえます。過剰な期待は禁物でしょうか。
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