米国株式投信の成績は?
ヨーロッパが難民問題やブレグジットで揺れ、中国経済の停滞も取りざたされる中、米国株式を推す声が強いようです。「米国株式」に投資する投信信託の成績は実際のところどうなのか先進国株式インデックスファンドや新興国株式インデックスファンド、バランスファンドと比較してみました。
下の表はNISA口座で各年度の最初の日に投資した(1月最初の営業日の基準価額で約定)として、2016年10月4日現在の基準価額から計算した年度ごとの損益と通算成績をまとめたものです。2014、2015年度のNISA口座の投資枠は100万円ですが、2016年からは120万円に増額されています。
※ 読み飛ばして構わない細かい注釈なのですが、厳密にいうと海外資産を含む投資信託の約定日はおおむね翌営業日です。またNISA口座は受渡日を基準に年度が決まるので、年末近くに投資するとその年の枠に含まれず翌年度の枠に入ることになります。
毎月、月末近くに積み立て日を設定している人は12月の分が翌年に回されて、その分NISAの枠が余ってしまうこともありますので要注意です。あまり意味はないかもですが、せっかちな人は逆に年末に投資すると早めに翌年度分の投資を始めることもできます。
i-mizuho米国株式インデックス成績
「i-mizuho米国株式インデックス」のベンチマークはアメリカのS&P500指数で、iShares Core S&P 500 ETFを通して506銘柄に投資しています(2016年8末現在)。SMTグローバル株式インデックス・オープン成績
「SMT グローバル株式インデックス・オープン」は日本を除く先進国の株式が投資対象で、22か国1314銘柄に投資しています。米国の割合は65.51%となっています(2016年8月末現在)。2014年に1万口当たり20円の分配金を2回出していますが表中の基準価額には含まれていません。SMT新興国株式インデックス・オープン成績
「SMT 新興国株式インデックス・オープン」は新興国の株式が投資対象で、23か国825銘柄に投資しています(2016年8月末現在)。2014年に1万口当たり20円の分配金を出していますが表中の基準価額には含まれていません。eMAXISバランス(8資産均等型)
「eMAXIS バランス(8資産均等型)」の資産配分は、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT(不動産投資信託)、先進国REIT、以上8資産に均等に12.5%ずつというもの。米国株式インデックスが健闘しているものの…
通算の成績では「i-mizuho米国株式インデックス」は微マイナスで、バランスファンドの「eMAXIS バランス(8資産均等型)」とほぼ同等の成績になっています。2014年に好調だった時の貯金が大きく、円高の影響もあって2015年、2016年は「SMT グローバル株式インデックス・オープン」と同様に連続して結構な額の赤字になっていて2015年と2016年の赤字額の合計が20万円を超えています。
「SMT 新興国株式インデックス・オープン」の直近での復調ぶりを見ると、米国が実際に利上げに動いた時の資金流出懸念はあるものの、やはり米国株式のみに投資対象をしぼるのではなく新興国も含めて世界中の株式や債券、REITに幅広く分散投資をしておいたほうが変動幅を小さくできて無難な気がします。
折しもIMF(国際通貨基金)によるアメリカの経済成長率見通しの下方修正もありましたし。グローバルに活躍するアメリカ企業が魅力的なことは否定しがたいですが。
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