「iFree 8資産バランス」と「eMAXIS バランス (8資産均等型)」の新興国資産(株式と債券)の成績を、マザーファンドを共有するインデックスファンドを使って間接的に比較してみました。
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各ファンドの特徴
「iFree 新興国株式インデックス」と「eMAXIS 新興国株式インデックス」は、ともに新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざすファンドですが、ベンチマークが異なります。「iFree」の指標はファンダメンタル(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)に着目した「FTSE RAFI エマージング インデックス」で、同指数は13か国約350銘柄で構成されています(2016年6月末現在)。「eMAXIS」の指標は「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」で、同指数は23か国832銘柄で構成されています(2016年11月末現在)。
月報によると2月末現在の新興国株式の組入銘柄数は、「iFree」が344銘柄なのに対して「eMAXIS」は839銘柄となっています。2017年3月22日現在の純資産総額は、「iFree」が6.02億円なのに対して「eMAXIS」は281.67億円となっています。
「iFree 新興国債券インデックス」と「eMAXIS 新興国債券インデックス」は、新興国の債券市場の値動き(JPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド 円換算ベース)に連動する投資成果をめざすファンドです。
2月末の月報によると新興国債券の組入銘柄数は、「iFree」が190銘柄なのに対して「eMAXIS」は179銘柄となっています。2017年3月22日現在の純資産総額は、「iFree」が3.45億円なのに対して「eMAXIS」は64.37億円となっています。
ちなみに「iFree 8資産バランス」と「eMAXIS バランス (8資産均等型)」の純資産総額はそれぞれ21.16億円と209.89億円となっています(2017年3月22日現在)。
各ファンドの成績比較
2017年3月22日現在の基準価額を起点に計算 |
まとめ
「iFree 8資産バランス」と「eMAXIS バランス (8資産均等型)」とマザーファンドを共有する、新興国資産に投資するインデックスファンドの過去6カ月の騰落率は、新興国株式は「iFree」が「eMAXIS」を上回り、新興国債券では「eMAXIS」が「iFree」を上回っています。「iFree 新興国債券インデックス」の信託報酬は「eMAXIS 新興国債券インデックス」の半分以下の水準なのに僅差とはいえ運用成績が劣後しているのは、純資産総額が小さいために信託報酬以外の諸経費がかさんでしまっているのでしょうか。
「iFree 新興国株式インデックス」も過去6カ月の騰落率では「eMAXIS 新興国株式インデックス」を上回っているものの、過去3カ月、過去1カ月の騰落率では逆転されています。ファンダメンタルに着目した指数をベンチマークに採用していて投資先をしぼり込んでいるのが好不調の波を大きくしている一因かもしれませんね。
「iFree 新興国株式インデックス」は国・地域別構成比でも業種別構成比でも上位2位までの合計が全体の半分近くを占めるなど偏(かたよ)りが大きいです。
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