eMAXIS Slimも対抗に動く?信託報酬引き下げの発表された『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』の特徴と運用実績をeMAXIS Slim 先進国株式インデックスと比較・評価

2019年11月22日金曜日

先進国株式

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『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』eMAXIS Slim 先進国株式インデックスと比較・評価・解説

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SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式))』の運用管理費用(信託報酬)の引き下げが発表されました(PDF)。

『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』も以前そうしたように対抗引き下げに動くでしょうか。

両者の特徴と運用実績を比較してみました。


先進国株式インデックスファンドの特徴

SBI・先進国株式インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)は日本を含む先進国の株式市場を対象にした「FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。

運用管理費用(年率)は税込0.1170%程度(2019年12月18日より税込0.1027%程度)です。

ベンチマークの指数は日本を含む先進国と新興国合せて25ヵ国の大型株・中型株・小型株5,690銘柄を組み入れています。「FTSE」では韓国とポーランドは先進国に区分されています。

FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス 業種別構成比(テクノロジー、工業製品・サービス、ヘルスケア、銀行、小売ほか)と国・地域別構成比(アメリカ、日本、イギリス、カナダ、フランスほか)
FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス
業種別構成比と国・地域別構成比 2019年10月末現在

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(年率)は税込0.10989%です。純資産総額500億円以上1,000億円未満の部分は税込0.10439%に、1,000億円以上の部分は税込0.9889%に下がります

ベンチマークの指数は日本を除く先進国22ヵ国の大型株と中型株1,328銘柄を組み入れています。

MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比(情報技術、金融、ヘルスケア、資本財・サービス、一般消費財・サービスほか)と国・地域別構成比(アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、スイスほか)
MSCIコクサイ・インデックス
業種別構成比と国・地域別構成比 2019年10月末現在

今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。


先進国株式インデックスファンドの運用実績

下のチャートは『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』設定来およそ1年10ヶ月強の期間(2018年1月12日~2019年11月22日)で基準価額の推移を『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』と比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

米中貿易摩擦や景気後退懸念などにより株式市場が不安定で、投資信託の基準価額も変動幅が大きくなっています。

SBI・先進国株式インデックス・ファンドとeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年1月12日~2019年11月22日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年11月22日現在)。

下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年11月22日の数字、設定来騰落率はおよそ1年10ヶ月強の数字です。

SBI・先進国株式インデックス・ファンドとeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの基準価額の推移(チャート)
2019年11月22日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

上記の期間では、国内株式や小型株の不振もあって『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』は『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』に若干劣後しています。

『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』は、一般的な先進国株式インデックスファンドに比べ、国内株式を含む幅広い銘柄に投資できる点がユニークですよね。

ただ、長期投資の対象とするには『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』の純資産総額は物足りない水準です。信託報酬の引き下げをきっかけに改善されるでしょうか。




こぼれ話(コストを気にするなら…)

『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の対抗引き下げに期待していますが、純資産総額に応じた「受益者還元型」信託報酬の部分は逆に値上げされる可能性もあるでしょうか。

もし、仮に500億円以上の部分の引き下げ幅が現在の0.005%から『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と同じ0.0005%へ変更になったとしたら、以下のようになります。

純資産総額500億円未満の部分 0.0999% → 0.0965%

500億円以上1,000億円未満の部分 0.0949% → 0.0960%

1,000億円以上の部分 0.0899% → 0.0955%

もっとも、ここまでの水準になると細かい数字にあまり意味はないかもしれないですね。

自省も含めた話になりますが、コストを気にするならリバランス以外で不必要にポートフォリオを動かさないことも大事でしょうね。売買にともなう税負担も無視できないですよね。




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